VOL.7 季節の変わり目に気をつけたいココロとカラダ。管理栄養士:後藤正子先生
3月は卒園やクラス替え、教室が変わるなど環境が変化し、お子様にとっても精神的なストレスがかかりやすいシーズン。
また、季節の変わり目である3月は気温の変化や朝晩の寒暖差が激しく、身体にも大きなストレスがかかります。
この時期はココロとカラダの両方に負担がかかるため、カゼを引きやすくなるお子様も多くなります。
お子様は体温調節が難しいので特に気を付けてあげたいですよね。
幼児は新陳代謝が高いので、動き回るとすぐに体温が上がります。
まだ寒いからといって厚着をさせると、すぐに汗をかいてしまい、汗が引くと今度は体温が奪われて寒くなってしまいます。
風邪を引く原因にもなるので、体温調節を出来るような服装にしましょう。
コツは中を薄着にして、すぐに調節出来るようなベストや上着・帽子などを合わせること。
素材は通気性の良いものがおすすめです。
もちろん、健康に過ごすためにも食事にも気をつけたいですね。
そのポイントを紹介します。
目次
三食規則正しい食事を心がける
三食を決まった時間に食べることで、自律神経のバランスを整えることができます。
また、たんぱく質・脂質・糖質・ビタミン・ミネラルの5大栄養素をバランス良く摂ることで、体の調子を整えることができます。
旬の食材で免疫力アップ!
旬の食材はその他の季節に比べて栄養価やうまみが高く、効率よく栄養を摂ることができ免疫力アップにつながります。
価格も比較的安く、その季節に必要な栄養素を与えてくれるので積極的に取り入れましょう。
★おすすめの旬の食材
・真鯛
旬の3~5月の産卵期に獲れる真鯛を桜鯛と呼びます。
雄の体がほんのり桜色になり、薄ピンクの斑点が現れ桜の花びらのように見えることから桜鯛と呼ばれるようになりました。
身体に栄養が蓄えられていちばん美味しい時期です。
比較的脂肪が少なく良質なたんぱく質を多く含んでおり、疲労回復効果や筋肉の成長に関わる必須アミノ酸も豊富に含まれています。
脳の機能を向上させるDHAや血流を良くするEPAも含まれています。
・あさり
血液を作る鉄や、ビタミンB12が含まれています。
骨や歯を強くするカルシウムや、摂りすぎたナトリウムを外に出す働きがあるカリウム、発育や免疫に関わる亜鉛などのミネラルも豊富に含まれています。
煮汁には、疲労回復効果のあるタウリンもたっぷり含まれているため、お吸い物やなど煮汁も一緒に摂れる調理方法がおすすめです。
・かぶ
カブには免疫力を高めるビタミンCや、お腹の調子を整える食物繊維、消化酵素が含まれており、生で食べた方が効率的に栄養素を摂ることができます。
煮物やお漬物のイメージが強いカブ。え?生で?と意外に感じられますが、
春のかぶは甘みがあり柔らかくみずみずしいので、サラダやマリネに向いています。
・春キャベツ
冬キャベツとは違い、葉が柔らかく甘みがあります。
ビタミンCや、骨を丈夫にする働きのあるビタミンKが多く含まれています。
胃の粘膜を丈夫にし、消化を助けるビタミンU(別名:キャベジン)が含まれています。
・いちご
風邪の予防や疲労回復に効果のあるビタミンCが豊富で、いちご約8~10個ほどで1日に必要なビタミンCを摂取できます。
お腹の調子を整える食物繊維や、視力回復に効果のあるアントシアニンも含まれます。
・キウイフルーツ
最近では国内産のキウイフルーツが多く出回るようになりました。
価格も輸入品とさほど変わらず食べてもおいしいです。
ビタミンやミネラル、食物繊維などの栄養がバランスよく高密度に含まれており、特にビタミンCや食物繊維、カリウムが豊富に含まれています。
ところでゴールドキウイとグリーンキウイ、どっちを選ぶといいのでしょう?
ゴールドキウイはビタミンCがグリーンキウイの2倍と多く含まれ、一方でグリーンキウイはゴールドキウイより食物繊維が多く含まれています。気になる栄養素で選んでみてはどうでしょう。
まだまだ寒い日が多く、少し暖かくなったからと油断すると体が冷えてしまいます。自律神経の
バランスを整えるためには、体が温まる食事が大切です。旬の食材をうまく取り入れながら体を冷や
さない食事を心掛け、元気に春を迎えましょう。